あたしが泣こうがわめこうが、涼介はお構いなしにあたしの隣に座る。
そしてあの、中学の時と変わらない笑顔で笑う。
その笑顔に、不覚にもドキッとしてしまった。
ちゅっ
「⁈」
えっ、えぇ⁉
なに⁉
一瞬だったけどあたしは、ほっぺたにキスされてしまった。
初恋の人、涼介に。
その瞬間、教室がざわつく。
「ねぇ、今の見た⁈」
「キスしてた!」
「あれって、遠野さんがやってって頼んだの?」
いやいやまさか!
最後の絶対違う!
やだやだやめて!
あたしは凛人の彼女です!
そんなに言ったら、凛人が………
「…おい、出雲涼介。ちょっと来い」
やっぱりーーーーっっ



