365日。







下を向いて歩いていると暗闇の向こうから「おい」と声が響く。



外は真っ暗だし、こういう時に男の人の声聞くと怖い…




誰か呼んでるみたいだけど、この辺りには人が全くと言っていいほどない。



誰を呼んでるんだろう…?




気になったあたしはそっと顔を上げた。





「……え…っ」



あたしはその人を見て驚いた。






「…どうしてここにいるの?……凛人」





そこにいたのは、紛れもなく市原凛人だ。




「…森田から聞いた」


凛人がゆっくりと言う。




「辛いだろ?…泣け」

「え…っ」




凛人があたしの肩を引き寄せて、強く、抱きしめた。



「っ、りん、と…?」



凛人が抱きしめる力を強める。


「…っ」




凛人…

あったかいね。



凛人の温もりに、あたしは涙をこぼした。



凛人…

なんでこんなに優しいの。



どうして…?