あたしのお母さんは、亡くなった。 あたしの唯一の家族だったのに… お母さんは、いなくなってしまった。 「千尋ちゃん、今日は叔母さんの家に来ない?」 病院を出たところで、叔母さんがあたしに言う。 あたしは首を横に振って「大丈夫です。…ありがとうございます」と丁重に断った。 叔母さんの優しさが嬉しかったけど、今は1人でいたかった。 あたしは最後にもう1度丁寧に頭を下げて、家を目指す。