その病院は、学校からもあたしの家からも随分遠いところにあった。 ただただ、ひたすら走った。 お母さん、お母さん……っ 心の中でお母さんを何度も呼びながら。 病院に着くと、玄関近くの椅子に座った女の人があたしに駆け寄る。 「千尋ちゃんよね?待ってたわ!」 この人は、確かお母さんの職場の人だ。 「急ぎましょう!」 あたしの手を引いて、病室へと急ぐ。 お母さん……待ってて 今すぐに行くからね………! 祈る気持ちで、病室のドアを開ける。 「……っ」 あたしは言葉を失った。