「ハイ、質問っ」と手を挙げるあたし。

「はい、ナンノちゃん」

「さっき“ドジでダメなメガネっ娘のフリをする”って言ってマシタけど、室井さんは伊達メガネなんですか~?」

「はい、いい質問ですね。答はNoです。あたしはド近眼なので、メガネは化粧ポーチとともに必需品デ~ス。ま、不便なこととかもありますが、コンタクトにしないのはあえてギャップを演出するためデ~ス」

「ギャップですか?」

「ギャップに弱いのはオンナもオトコも同じデ~ス。普段メガネをしてるときと、はずしたときとのギャップにオトコは弱いんデ~ス」

「へぇ、そーいうもんですかァ?」

「はい、そーいうもんなんですよぅ。ちなみにメガネをはずすと見えなくなくものも多いんですが、ハッキリ見えないほうがいいものも世の中にはあると思うんですよ。例えばカレシのドアップの顔とかァ」


“……つーか、話をしに立ち寄ったあたしも悪いといえば悪いんけど、このヒト、仕事サボってお店の裏で、こんなハナシしてていいのかな?”


「ちなみにさっきのニキビ占いの続きだけど、鼻の頭にできるのは“スケベニキビ”だってさ♪」