北条くんとの再会は嬉しかったけど、まさかこんなヤツとまで再会することになるとは思ってもみなかった。
“ヤなヤツに会っちゃった……”ってところだ。
だってコイツは、あたしの過去――つまり小学生時代のことを知っているんだ。
中学という新しい世界に旅立ったことで、ようやくイヤな思い出と決別したっていうのに、オトコのクセにおしゃべりなコイツのことだ、きっと北条くんの前であることないことペラペラしゃべるに決まってる。
おしまいだ……。
もう何もかもがおしまいだァ……。
人生の中で二度とない中学2年の夏休みを、塾の夏期講習という砂をかむような味気ない時間のために消耗してしまうのか、って思ってたところに、北条くんとキセキの再会を果たして、これからは楽しい夏休みになるんだ、って思ってた矢先だったのに……。
あたしがコイツのことを恨んでるように、コイツもあたしのことを恨んでるはず。
そもそものきっかけは小学6年生のときの授業参観だ。
「じゃあ、誰かこの問題を解けるヒトぉ」
“ヤなヤツに会っちゃった……”ってところだ。
だってコイツは、あたしの過去――つまり小学生時代のことを知っているんだ。
中学という新しい世界に旅立ったことで、ようやくイヤな思い出と決別したっていうのに、オトコのクセにおしゃべりなコイツのことだ、きっと北条くんの前であることないことペラペラしゃべるに決まってる。
おしまいだ……。
もう何もかもがおしまいだァ……。
人生の中で二度とない中学2年の夏休みを、塾の夏期講習という砂をかむような味気ない時間のために消耗してしまうのか、って思ってたところに、北条くんとキセキの再会を果たして、これからは楽しい夏休みになるんだ、って思ってた矢先だったのに……。
あたしがコイツのことを恨んでるように、コイツもあたしのことを恨んでるはず。
そもそものきっかけは小学6年生のときの授業参観だ。
「じゃあ、誰かこの問題を解けるヒトぉ」


