ましてや夢でも、白昼夢でもない。
今ココに……そして、またあたしの隣に北条くんが座っている……これが目の前で起きているまぎれもない現実の出来事だ―――
ひょっとしてコレってキセキ?
だって、あたしの住んでる町にはココ以外にも塾はいっぱいあるんだよ。
それなのに、事前に示し合わせたわけでもないのに、ふたりで同じ塾の夏期講習を申し込んでるなんて……。
うんうん♪
コレってやっぱキセキだよぉ♪
だって確立的に、こんな偶然そう簡単に起きるもんじゃないし!!
もしかしたら運命の女神さまは、なにがなんでもあたしたちふたりを引き合わせようとしてるのかも~っ♪♪
……なんて。
なんてうかれてるうちに、ふとわれに返るあたし。


