いつもと同じように
他愛もない話をしているうちに
いつのまにか学校についていた。



「おっはよー♪」

「おぉ!奏!はよー!!!」

今、海斗と話しているのは
中里奏(なかざとかなで)。

奏と海斗は中学のときから
大の仲良し。

「えーみ?なにぼけーっと突っ立ってんの!?」

「え!?あぁ、ごめん!!!おはよ、夢未!」

この子は藤本夢未(ふじもとゆみ)。

海斗と奏にまけないくらい
私と夢未は仲がいい。

「えみたん、教室いこー!」

奏は私のことを
唯一《えみたん》と呼ぶ。

「朝からテンション高いねー、奏は。」

「へへっ、まーねー♪」

「ほめてないんだけど…」

「またまたー、そんなご冗談を。」

「ほらほら、いいから2人とも行くぞ?」

「先いってるねー!」

いつも4人で一緒にいて
こんな会話をして

そんな何の変哲もない
ただ、普通な生活が私は大好きだった。