ファミレスをでて
行きついた先は
家の近所の公園だった。
「はーあ…。」
ため息をつきながら
ベンチに座った。
座ったままぼけーっとしてると
いつの間にかあたりは
暗くなっていた。
「えーみーたんっ」
「…なんで奏がここにいんの??」
見なくたってわかる。
声が奏だし
何より私のことをえみたんって呼ぶのは
奏だけだから。
「えみたん、海斗とは話したの??」
「話してない。というか
話すことないから帰ってきた。」
「思い残したこととか
言いたかったこととかあるんじゃないの??」
「ないよ。」
「ほんとは話したかったんじゃないの??」
「話したくない。」
「えみたんは海斗のことが…」
「うるさいっ!!」
ついつい怒鳴ってしまった。
奏の言ってることに図星だったから。
「えみたんは…」
「もううるさいってばっ!!
黙ってよっっ!!」
「じゃあ、なんでそんな暗い顔してんだよっ!!
なんで元気ないんだよっ!!
なんで怒鳴ってんだよっ!!
なんでこっち見ないんだよっ!!
なんで…泣いてるんだよ…。」
私は奏の言葉にもうそれ以上
答えられなかった。
奏に怒鳴られて
私の中の何かが切れた。
公園には
もうほとんど人はいなくて
奏は泣いてる私のそばに
ずっといてくれた。

