私の足は勝手に
動いていた。
だけど、行先は
いつも向かう屋上ではなく
夢未の家だった。
チャイムを鳴らすと
中からいつもの夢未の声が聞こえて
すぐに見なれた夢未の姿が見えた。
その瞬間私の中の何かが切れて
堪えていた涙が一気にあふれだした。
「ちょ、笑香っ!?どうしたのっ!?とりあえず家入ろう。」
「…っう…っつ…。」
突然来ていきなり泣いている私を
夢未はいつもと変わらない態度で部屋に
入れてくれた。
体育座りで膝に顔をうずめていた私に
これ飲んで落ち着いてと
夢未はホットココアを持ってきてくれた。
それから私が落ち着くまで
夢未はずっと背中をさすっていてくれた。
「夢未、突然ごめんね。」
「ううん、笑香が泣いてくるなんてよっぽどのことがあったんでしょ??話せる??」
「うん、、、あのね、、、」
そういって
私はさっき教室で目撃したことを夢未に
すべて話した。

