海斗side


俺はあの後笑香を急いで保健室へ運んだ。


保健室のばばぁには色々聞かれたけど
適当に誤魔化しておいた。


「笑香…ごめんな…。」


俺はずっと笑香の手を握っていた。

そうしないと笑香が
どっかに行っちゃうんじゃないかって
すごく怖かった。


そして見る見る時間がたち
もう校舎がしまる時間だった。


「大丈夫??送っていこうか??」

「いえ、大丈夫です。俺が責任もってつれて帰りますんで…。」

「そう…。それじゃあ気をつけて帰りなさい。」


担任にそういわれたが
家はそれほど遠くないし
俺がおぶって帰った。


笑香は意識を失っているのに
つぶった瞳から涙を流していた。