海斗side



笑香の後ろ姿を見たとき俺はすごくびっくりした。

もちろん久しぶりに外にでていたから…
というのも一つの理由だけれど
なによりも

笑香が一回りも二回りも…
小さくなっているように
見えたから。

そんな笑香をみても
俺はなにもすることが
出来なかった。


「おーい、海斗くーん?大丈夫かーい?」

「え?あ、わりぃわりぃ。」

なんだかんだいっても
やっぱり一番奏が相談しやすいと思って
俺は奏に今の心境を話した。

「つまりー海斗はえみたんの力になれないかということ?」

「あぁ。」

「うーん…。」

奏はしばらくなやんだあとこう言った。

「わからん。」

「は?」

奏がかなりのバカだというのは
知っていたけどここまでだとは
思っていなかった。

「お前さぁ…」

「ただ、一ついえるのは…」

俺の言葉を遮るように奏が話し始めた。

「俺らが態度かえたらえみたんは逆に辛いんじゃないかな?」

「え…?」

「ほら、変に気つかわせてるかもーとかえみたんなら考えるだろ?だから俺らはいつもと変わらず普通に接すればいいと思うよ。」

「…そうだな…。」


奏はばかだけど
こういうことに関しては
人のことをよく理解してるから
一番賢いのかもしれない。



俺は奏の言うとおり
普段と同じように話そうと思い
笑香の姿を探した。