それから更に3日が経った。
さすがにそろそろ学校に行かないと
まずいと思い久しぶりに
制服を着た。


でもまだ人にはあまり会いたくなくて
いつもより早めに家を出た。



久しぶりの外の空気は
自分のいる世界とは
違う世界のように感じた。


そんなことを考えながら
ノロノロと歩いていると
後ろから走ってくる足音が聞こえてきた。


「笑香っ!?」


知らない人だと思って見向きもしなかったら
いきなり名前を呼ばれて
すごいびっくりした。

振り返らなくても
声だけでわかるけど
一応確認のために振り返ると
走ってきたのはやっぱり"彼"だった。

「あ、海斗。おはよう。」

「お、おはよ…。おま…学校着て大丈夫なのかよ!?」

「あー…うん。」


自分でもよくわからなくて
曖昧に返してしまった。

その空気に耐えられなくて
今度は私から話をふった。


「海斗、何でこんな早くに登校してんの??」

「あー、俺今週日直だから。」

「あ、そうなんだ。」


海斗とこんなに会話が続かないのは
初めてかもしれない。

いままでどうでもいいことばっかりずっと
話していたから。

たださすがの海斗も
今の私にはそんな話出来なかったみたい。

なんか申し訳ないなとか思ってたら
いつの間にか学校についていた。