おばぁちゃんがこの世の人では
無くなってから
4日がすぎた。


私はカーテンも空けない部屋で
ほとんど何も飲まず食わずの生活を
送っていた。



― コンコン ―


「…笑…香…??」


何で、
何で彼はいつも私を
助けに来てくれるのだろう。


部屋に入ってきたのは
お母さんだと思っていたけど
お母さんではなく海斗だった。


「笑香…最近何もくってねぇんだろ??ほら、これ食えよ。」

それは私が小さい頃から好きな味の駅前のドーナツだった。

「うん…。ありがと…。でも、いらない…。ごめんね…。」

「…そうか。それじゃ、ここにおいておくから食べろよ!!またくるから!!」

「うん…。」


どんなに海斗がもってきてくれたものでも
どんなにお母さんが作ってくれたものでも
どんなに自分の好きなものでも
どうしても食べ物が喉を通らなかった。

毎日夜になると泣いて
これは夢なんじゃないかって
夢ならどんなにひどい悪夢なのだろうって
早くさめろって
でも、ほんとは現実ってわかってて
ただ認めたくないから現実逃避をして
でも、涙はいつまでたっても枯れることはなかった。

でも、私は
とても優しい人たちに囲まれてると思った。

今みたいにみんな
心配して部屋にきてくれる。

お母さん、夢未、奏、海斗

私はすごい幸せ者なのだろう。

でも、今はこれっぽっちも
幸せだなんて感じられなかった。