殺風景な校門。

周りは、ガヤガヤしていたが悠だけは違った。

三階の教室まであがる。

ガラッ!!!

遅めの登校で、周りは既に登校しおわっているようだ。

悠の登校に、年下のクラスメイトがより一層ガヤガヤしだす。

悠は自分の咳がわからずに、適当に空いている席に座った。

「あ、あの…」

「ん?」

少しもじもじしながら、冴えない女子生徒が悠の席を教えてくれた。

「あ。なるほど」

アサダ。一番手前の前のこと席。

「ありがとね」

悠は女子生徒にお礼を言うと、座り直した。

8時30。

担任が開戸をガラッとあけた。

「おう、来たのか?」

「はい」

「迷惑かけんなよ」

「はい」

相変わらず嫌味な目つきをしていやがる。

悠はその日、久しぶりの授業に参加した。