破壊と理性の狭間で

神谷の横を通り過ぎる
お互いに一言も話さずに通り過ぎた





校長室前

前についたころには、少し怒っていた気持ちが緊張変わっていた
誰だって呼び出しされれば、緊張はするだろうが
髀呼の場合は五十回は呼ばれているから慣れてもいいはずなのだが
これが慣れないのだ
勇気を振り絞って扉を開けた

「ノックくらいしたらどうだ？」

最初の一言目がこれである
体が震えるほど頭に来たがそれを押し殺して
精一杯の笑顔で言った

『すみませんでした
ご用件はなんでしょう？』

顔が引きつってるかもしれないと思ったが正直どうでもよかった
頭の中でクソ狸と何度も繰り返していた

「ほう、君だけだよ
ちゃんと敬語であいさつをしてくる奴は
やっぱりそこら辺の不良品とはちがうな」

友達を侮辱されキレそうになったが抑えた

『（このクソ狸！早く要件を言えってんだ！！
こんなむさくるしいところに居たらお前みたいになっちまう！！！）』

女とは思えない口調で呪文のように悪口を言っていく
実際人というものは頭で何考えているかわからないということだ
この部屋は髀呼達が普段いるところとは違く、最新の機械が置かれている
この校長は一歩も動かずともいろんな仕 事をやっている
お茶といえば、メイド型機械がお茶を汲むし
席から全く立たなくていいという贅沢をしている
だから太っているのも事実
なぜ髀呼のところは機会がないのかというと
経費削減のためとか言って、２０１２年の建物を使っているらしい
実際、改造人間税という税がありお金はある
世間には作るのには金が沢山かかるからと言ってあるらしい
早く狂喰島の連中を倒してしまえばいい話なのだが
髀呼達異能者にも校長の方にもリスクしかない
異能者達は存在理由がなくなってしまうからだ
あの島の人たちを倒すためだけに生まれたのに
たおしてしまったらそのあとはどうなる？という話だ
校長側は金が入ってこなくなるなどのリスクがある
そのようなことがあるからだれも狂喰島には特攻しない

「で、要件なんだが・・・・


君専用のトンドができた」

単調に感情がこもらずに行った
トンドとはいわゆるお手伝いさんだ
トンドも異能者なのだが、とても弱く使えないという理由で
ほかの異能者の従者のようなもの（部下？）になってしまった人の事を指している
つまり、いい知らせなのだが髀呼はあまり喜べない