☆詩依Side☆


―――――――…15分前


ガチャンッ…


「えっ!?穂美!?」


穂美が急に家を出ていった。

どうしたんだろ…なんかマズイこと言ったかな…?



「あ"……!」


待って…

もし穂美が怒った理由が仮に徹だったら…?

頭の中で考えてみる。


穂美は走る



穂美は学校に着く



穂美は徹を見つける



……………チーン…


脳内で鐘の音が虚しく鳴った。


でもこれは…だいぶヤバイよね?

いくら徹でも穂美の暴走は止められない…


「急がなくちゃっ…」


私は急いで自分の部屋に戻って、制服に着替えた。

私達の高校って制服じゃないと敷地内に入れてくれないんだ。


最後に頭痛を抑える薬を飲んで、階段をかけ降りた。