苦しかった。 地獄ところではない、あの痛み。 「……っ……」 涙すら、あたしは忘れた。 何に対して泣けばいい? 分からなかった。 ただだれかに…抱き締めてほしかったんだ。 「…はは」 切った腕を見つめ、ひとりで笑う。 なんて惨め。 なんて可哀想。 自分自身にすら大切にされない、汚れたあたし。 あたしの心はボロボロだった。