そりゃ、ザックリだわ。
後ろから袈裟斬りだわ。
うさぎにそんなん言われたら…
考えたくもない。
コイツ… カワイソ…
「カワイソーとか思うなよ?!」
(エスパー??!!)
急にギロっと睨まれ、景時はビクリと身体を揺らした。
「あれは…
仕方なかったんだ。
紅玉の心は死んでいた。
だが心が…笑顔が戻った今、紅玉は必ず俺の元へ帰ってくる。」
『死んでた』とか、気になるワードが突っ込まれマシタが、それ以前に冗談じゃねーよ。
「うさぎは帰らねーから。
てか、俺が返さねーから。」
「帰るよ。」
「返さねぇって!」
身を乗り出して威嚇する景時を一瞥した黒曜は、フロントガラスに視線を戻して妖しく笑った。
「帰る。
人の命は短いからな。」



