景時はうさぎを抱きしめた。
絞め殺すほどの強さで。
「ヨリ戻そうって言われたの?
…
アイツのトコ、行くの?」
白い首筋に唇をつけながら、低く囁く。
もしも、うさぎがアイツの元に戻ると言うのなら。
もしも、俺の傍を離れると言うのなら。
どうしても、止められないのなら…
(うさぎを‥‥‥‥‥)
誰にも渡したくない。
このまま俺一人のものに。
逆に殺されても構わない。
他の男の元に行く姿を見なくてすむのだから、それはそれで結果オーライ。
君の愛が得られないのなら、せめてその命をくれよ。
もしくは命を奪ってくれよ…
黒く狂暴な衝動に支配されたまま、景時は彼女の首に歯を立てて吸い付いた。



