「え…」 「行くなよ。 俺と一緒に」 「来い、紅玉(コウギョク)。」 黒曜が彼女を呼んでいる。 景時に鋭い視線を向けたまま。 うさぎの紅い唇が薄く開く。 さー、ナニが来る? 行く? 行かない? 行くって言うなら、かっ攫って逃げよう。 だって、イヤだもん。 渡したくねーもん。 考えるな、感じろ。 考えるな、感じろ。 考えるな、感じろ。 うさぎが好き‥‥‥ 「すまぬ…」 うさぎが揺れる瞳に景時を映したまま、小さく呟いた。