赤い月 肆


‥‥‥‥‥わかるケド。

なんつーか…スゲェな、神の恋愛観。

愛がデカすぎる。
深すぎる。

まだコドモだもん、ソコまで達観できねーよ。


「…
でもさ、でもさ!
そんな余裕ブっこいてて、元カノと浮気なんかされちゃったら、どーすんの?!」


祥子がうさぎの肩を揺すりながら、熱弁を振るう。

そーそー、コレが通常デスヨネー?


「ふむ。
そうなれば話は別じゃな。
女の一途な思いを踏みにじった男の罪は重い。」


うさぎが薫と大吾に視線を移し、あどけなく笑った。

え…
なんだろう、いつものようにレーザービームを食らってるワケでもないのに、悪寒がする…

二人は小さく身を震わせた。


「そのような男など、愛する価値もなかろう。
一物を喰い千切った後、不貞相手にくれてやれば良い。」