軽い口調の関西弁でも。
見た目フジコでも。
この女もやっぱり神だ。
薫は生唾を飲み込んだ。
「…
わかった。
俺の…命…」
顔を伏せると目に入る、青ざめていても尚、美しい人。
『そのような事はさせぬ』
(あ…)
「ちょっっっと、タンマ!
今の、ナシ!!」
「なんや、命惜しなったん?」
勢いよく顔を上げた薫を見て、女は蔑むように鼻を鳴らした。
「ああ、惜しい。」
バカにされても、ヘタレ扱いされても、コレは譲れない。
薫は神に懇願した。
「頼む。
今俺が死んだら、生涯自分を責め続けるバカが二人いるンだよ。
そんなコトはさせらンねぇ。
命は勘弁してくれ。
他ならイイぜ?
目? 腕? 足?」
「…ふぅん…」
女は身を屈め、薫の瞳を覗きこんだ。
いつの間にか彼女の目は、柔らかい赤やオレンジに輝いている。



