手鏡の柄を握って、無意識に鏡面を覗こうとゆっくり手首を返していく。
景時の姿が、手鏡の中に‥‥‥
「見るな!!」
鋭い声と共に伸びてきたうさぎの白い手に、持っていた手鏡が叩き落とされた。
回転した拍子に一瞬うさぎを映したソレが、鈍色の霞を吐き出し…
「くっ」
床に落下し、破片を散らした。
なぜか崩れ落ちたうさぎがそれでも手を翳し、青い炎で鏡の残骸を焼き尽くす。
「え… うさ」
「触れるでない!!」
細い肩に伸ばした景時の手が、うさぎの声でピタリと止まる。
ナニが起こってンだ?
どーなってンだ?
は?
わかんねーフリか?
ほんとはわかってンだろ?
Yシャツから伸びるうさぎの四肢を這い回る、鈍色の梵字。
荒くなる息。
青ざめる肌。
震える指先。
誰の?
うさぎの?
俺の…?



