下唇を噛んで視線を泳がせる景時を見て、秋時は溜め息を吐きながら首を左右に振った。
「頼むよ、景時。
おまえがこんなイイコ泣かせたら、俺、あの世で千景に殺されそーだわ。」
二度死ぬ系デスカ。
ほんとスンマセン。
でも…
景時は顔を上げ、今度は強い眼差しで秋時を見据えた。
ついでに、さりげなくうさぎの肩を抱く秋時の手から、彼女を奪い返すように腕の中に閉じ込める。
「もうバカなコトはしない。
うさぎは、泣かせねぇ。」
「なんの話を…
早く、あの娘の安否を…」
景時に抱かれたうさぎが、彼と秋時を交互に睨む。
その可愛い膨れっ面を見下ろして、景時は少し困ったように微笑んだ。
「うさちゃん、さっきの話。
ヒトの気配はあった?」
「わからぬ。
と言うより、あそこは何処におっても人の気配だらけであろう。」
そりゃそーだ。
学校だもん。
深雪さんを見かけたのは待機放送前後だし、まだ辺りに生徒がいてもおかしくない。



