赤い月 肆


いやいや?

状況的に、なんらかのカタチでオニを放ったのは深雪さんカナぁとか?

で、もしもそーなら、狙いはうさぎカナぁとか?

俺も薫も、たぶんジジィも、そんなふうに考えちゃったりとか…

なのに、深雪さんの心配?

しばらく呆気にとられていた秋時が、クスクス笑いながら立ち上がった。

ソファーに歩み寄り、うさぎを挟むように景時とは反対側にゆっくりと腰を下ろす。


「何が可笑しい。」


「うさちゃんはイイコだね。
純真無垢って、こーゆーコトなんだ。
気が遠くなるほど生きて、もっと穢れを知っていても良さそうなのに…」


笑われたことが気に障ったのか、唇を尖らせて睨みつけるうさぎの頭を、秋時は優しく微笑みながら撫でた。


「それに比べてウチのバカは…
オメェ、ちゃんとケジメはつけたンだろーな?」


「…」


「…
情けねーツラしやがって。
自信ねぇのか。」