赤い月 肆


「‥‥‥まだ。」


「治っておらぬのか?」


景時は不安そうに顔を曇らせたうさぎの髪に指を絡め、小さな頭を抱え寄せた。


「うん。
充電が必要デス。」


「充電?」


「うん。
うさぎにしかできない‥‥‥」


甘く掠れる、低い声。

軽く、柔らかく、触れる。

ピクリと揺れる華奢な肢体を全身で感じて。


「景」


「黙って… もう少し…」


吐息と共に啄んで。
離れて。
角度を変えて。

何度も、何度も。

甘噛みして。
絡めて。

優しく。
熱く。

もっと…深く、もっと‥‥‥


「は…
どーしよ、うさちゃん。
止まれねぇ…」


「調子に乗るでない。」




デスヨネー?