……仲間。


そうか……俺はアイツのライバルになれるわけがなかったんだ。


だって、俺は大和のチームメートだから。

あのバスケ馬鹿をキャプテンとして立ててやらなきゃいけないから。

アイツと一緒に……先輩達の叶えられなかった夢の舞台へ行かなきゃいけないから。


……そんなの、当たり前のことなのに……俺は何を気にしていたんだろう。


ただ……少し不安だったのかもしれない。

先輩達がいなくなって……

それでも頑張らなきゃいけなくて……

俺はこのチームのためになっているのか心配で……

ただ……ちょっとナイーブになってたのかもしれない。



でも、考えるまでもなかった。

答えはすぐそこにあった。


「蓮ちゃんがいなかったらあたし達……きっとここまでちゃんとやれてないよね」

「蓮がちゃんと支えてくれてるからこんな呑気にやってられるんだよな」


俺がアイツらを必要としてるように……

アイツらも俺を必要としてくれている。