青空バスケ―番外編―



……もし、中山が肩を壊してなかったら。

もし……仲違いしてなかったら。


アイツらは……同じ高校に進んでいたのだろうか。

……俺と出会うことはなかったのだろうか。


そんなこと思ってもキリがないって分かってるけど、なぜか自然とそんなことを考えてしまう。


「ライバル……か」


大和と中山は自他共に認めるライバル。

大和本人が中山をライバルだと言ってるのを聞いたことがあるし……

二人をずっと見てきた岬も、大和にとってのライバルは中山だけだ……って言っていた。

そのことに異論はない。


でも……


……じゃあ、俺は何なのか。

俺はアイツにとってどんな存在なのか。


ライバルには到底なり得ない。


だとしたら、俺は……。



……って、何をそんなに女々しいことを考えてるんだ、俺は……。

……やめよう。

……バカみたいだ。