「仲直りする前まではさ……こう思ってた。
……あの時、あんな態度を取らなかったら……アイツらと高校でも一緒にバスケできてたのかなって」
……仲、良かったんだよな。
ずっと一緒にだったって岬が言ってたもんな……。
「……だから、試合会場で青桜を見かけたとき……正直羨ましかった」
「羨ましい……?」
「……ここにいる奴らは……大和と栞奈と一緒にバスケができるんだなって思ったらさ……なんか羨ましくて」
……そう言いながら中山は自嘲気味に笑った。
「……すっごい後悔したよ。
でも、あの日……試合の前、大和と栞奈に全部話した時……。
大和はこんな俺をまだライバルだって言ってくれた。
その言葉だけで……それだけで、何か救われた気がしたんだ」
ライバル……。
少し嬉しそうに話す中山の姿に……なぜか俺の心はざわつく。

