青空バスケ―番外編―


「……思い出すな。
中学の頃のこと」


俺の言葉を聞き、中山の口調が突然しんみりとしたものに変わった。

中学の頃……。

……大和から少し聞いた。

中山は肩を故障して部活を辞めざるを得なかったって……。


「……後悔、してるのか?」

「……え?」


勝手に出てきた言葉に、中山も俺自身も驚いた。

な、何聞いてるんだ……俺は……。


「ごめん、今のは……」


……だけど、中山は小さく苦笑いしながら……答えてくれた。


「してる……部分もあるかもな。
少なくとも……今の俺だったら、あんなことはしないし……したくない」


そう言った時の中山の表情は本当に切なげで……俺は何も言うことができなかった。


「……バカだったんだ。
あの時の俺は……大バカだった」