「何でこの大和には彼女がいて、俺達にはいないんだろうな」

「どういう意味だよ」

「だって、大和ってあんまり女の子に優しくしてなさそうじゃん」

「はぁ?」

「あー、確かに。
法学部にさ、超可愛い子いるじゃん。
あの子が横通った時に男はみんな見惚れてるのに、大和だけ無反応だったし」


可愛い子……。

あぁ……あの子か。


「別に興味ねぇから」


可愛くても美人でも特に興味はない。

そんな俺の発言に驚く友達二人。


「は!?
それは男じゃないぞ、大和!」

「ていうか、そんなんでちゃんと彼女大事にしてるのか!?」

「してるっつーの」


メチャクチャ大事にしてるし。

女に興味がないんじゃなくて、栞奈以外の女に興味がないだけ。