式は順調に進み、誓いの言葉の辺りまできた。
「汝、健康の時も、病める時も富ときも貧しきときも、幸福のときも災いにあうときも、これを愛し敬い慰め助け、永久に節操を守ることを誓いますか?」
「ち、ちちちち誓いますっ!!」
……俺と陽斗は静かに顔を見合わせた。
陽斗は完全に失笑していた。
どもりすぎだし……。
ってか、アイツ声がデカすぎ……。
まぁ、あれでこそイツなんだけど。
きっと、松山もああいうイツを好きになったんだろうし。
お調子者で、いつも声がデカくて、たまにウザいぐらいに絡んできて。
でも……アイツは意外と友達想いだ。
陽斗と伊沢が離れ離れになったとき……イツはずっと陽斗の心配をしていた。
俺も陽斗も……そんなイツの姿を知っているから……だから、いくらウザいぐらいに絡まれてもずっと一緒にいたんだと思う。
イツの良いところを……いっぱい知ってるから。

