青空バスケ―番外編―


「昨日、いたよな。
マネージャー希望?」

「うん。
岬栞奈です。よろしくね」


……チワワみたいだな。


「な、高瀬知らない?」

「大和?
えーっと……」


岬はグルッと教室を見渡すと、何かに気づいたように俺の方を見た。


「バスケかな」

「バスケ?
今日、バスケ部休みじゃなかったか?」

「ううん。
部活じゃなくて、自主練だよ」

「自主練?」


岬は大きく頷いた。


「近くにストバスがあるの、知ってる?
あそこでよく自主練してるんだよ」

「へぇ……」

「行ってみたら?」

「え?」


俺が目を見開いて驚いたように反応すると、岬はクスッと小さく笑った。


「大和に会いに来たんでしょ?
なら、行ってみなよ。
きっと鈴山君なら大歓迎してくれるから」