昼休み。
俺は購買で買ったパンを手に学食へと向かっていた。
仕方なく。
決して行きたいと思っていたわけじゃない。
アイツが半ば強引な感じて誘ってきたから、仕方なくだ。
「お、鈴山!」
どこにいるのか探していると、向こうから声をかけられた。
「マジで来た」
「来いっつったのはお前だろ」
「そうだけど。
よく考えれば、そんなに親しくないし」
よく考えなくても分かるだろ、そのぐらい。
と、心の中でツッコんだりしてみる。
「つーか、集合って言ってたけど……お前しかいないじゃん」
「細かいこと気にすんなって」
食べようぜ、と言って高瀬は学食のラーメンを啜り始めた。
……自由な奴だな。
そう思いながらも、俺はパンの袋を開けた。

