蓮side

高校一年、春。

青桜高校に入学した俺は熱烈な部活の勧誘を受けていた。


野球、サッカー、テニス。


一風変わった同好会なんかもあったけど……俺の行きたい場所はそこじゃない。


「ねーねー、そこの君ー」


なんかゆるい口調で話しかけられ、俺は振り返った。

そこに立っていたのは三人の男子……多分、先輩。

その内の一人はイケメンだった。


「何ですか?」

「お前、バスケ興味ねぇ?
あるよな?
あるって言えよ」


……イケメンはものすごく威圧感があった。


「おい、玲。
そんな怖い顔で迫るなよ」

「レイレイ、普通にしてれば王子様なのにねー」


どうやらあとの二人はマトモな人のようだった。

……よかった。