中学の頃みたいに楽しそうにバスケをする二人。 ……こっち向いてくれないかなぁ。 ……向くわけないか。 二人がバスケをやり始めると周りが見えなくなることはあたしが一番よく知ってる。 ずっとベンチに座って見てるのって寒いんだからね! 心の中で二人に訴える。 届かないだろうけど。 「疎外感……」 あたしの存在、忘れられてそう……。 だって、バスケを始めてからもう一時間半だよ? そろそろ凍えそうです……。 「暁弥! もう一回!」 「よし来た!」 はぁ……。 終わりそうにないなぁ……。