「覚えてない?
ほら、高二の時。
熱を出した栞奈を七海が看病してくれたじゃん」
高二……?
看病……。
……あぁ!!
「あの時の女の子!?」
覚えてる……。
ハル君の家に行って、女の子の看病した……。
「この子が、あの時の栞奈ちゃん?」
「そうだよ」
栞奈ちゃんは分からなかったようで、不思議そうにあたしとハル君を見ていた。
「栞奈は覚えてないか。
あの時は結構朦朧としてたからな」
「よく分かんないけど……昔のあたしがお世話になったみたいで……」
栞奈ちゃんがペコリとあたしに頭を下げた。
「本当に大きくなったね。
もう高校生?」
「はい。二年生です」
「栞奈、バスケ部のマネージャーやってるんだよ」
「へぇ~、そうなんだ」
マネージャーか~……。
栞奈ちゃんがマネージャーだったら癒されそうだな……。

