「どうぞ」
女の子が出してくれた紅茶を一口飲んだ。
美味しい……。
「あ、そうだ。
ケーキ食べますか?」
「ケーキ?」
「はい。そこの駅前の」
あぁ、あのすごく美味しいやつね!
「食べたいけど、でも……いいの?
あそこのケーキ、ちょっと高いし……」
何か悪い気が……。
「気にしないでください。
あたしが買ったものじゃないんで」
「え……そうなの?」
「さすがに高校生にはあそこのケーキは買えないですよ」
そう言って笑う女の子。
じゃあ……誰が?
……ハル君?
ますます怪しくなってきた……。
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