「………………」

「………………」

「………………」

「………………」


俺は何が変なのかを探るためにじっと栗山を見つめる。


「な……何よ」

「いや……」


んー……見ただけじゃよくわからない。

俺ってそんなに鋭い方でもないし……。


「もう……。
あたし、帰るから」

「え!?ちょっ……ごめんって!
真面目にやるから!」

「そうじゃなくて。
もう時間なの。これから塾だから」


そう言われて時計を見ると、確かにもう結構時間が経っていて外は暗くなりつつあった。


「塾か……。
だから栗山はそんなに頭がいいのか!」

「あたしなんか普通よ」

「普通!?それで!?」

「……アンタがバカすぎるの」


はぁ~……と栗山はため息をついた。