「……え?」
思わずポカーンとしながら栗山の顔を見つめる俺。
え……今何て言った?
手伝う?
あの栗山が?
「……明日は雪が降るな」
「ちょっと!
せっかく厚意で言ってあげてるのに!」
「いや、だっておかしい!
栗山が自ら手伝うなんて!!
見返りか?
見返りが目当てなのか!?」
「見返り?
んー……そうね、ジュース一本で手伝ってあげる」
い、い、一本?
あの、栗山が?
たったの100円ちょいで手を打つだと!?
「栗山……熱でもあるのか?」
「失礼ね!
やっぱ帰る」
「ちょ、ちょっと待って!
悪かった!
俺が悪かったから帰らないでくれー!!」

