「茄優。ありがとうね笑」


   その言葉と同時に俺は

   捺希を抱きしめた

   力強く

   逃がさないように抱きしめた


   「どうしたの」

   「捺希。俺の前からいなくなんなよ?」

   「ふふ。いなくならないよ」

   そう言って抱きしめ返してくれた捺希

   この星空の下

   俺たちは最後の夜を過ごした。


   それから

   家に帰って

   俺は眠りに着いた


   けど現実はそう甘くなかった 

   プルルルルプルルルルル

   朝早く

   俺の部屋に鳴り響く俺のケータイ

   着信相手は

   捺希のお母さんからだった