「きゃー!」
「拓也く―ん、ガンバ♡」
「かっこいーいっ」

カキンッと心地よく響く音と交差する女子たちの歓声。

分かってもらえたかもしれないけど、私の気になる人って言うのはこの人。


高柳拓也君(たかやなぎたくや)。野球部所属で私のクラスメイト。

すごくかっこよくて、すっごくモテるんだぁ。


まぁ地味で可愛くもない私が何でこの人に惹かれたのかって言うと、とある事件が始まりだったの。