春 雷

爽やかな先輩の笑顔


その笑顔につられて私もクスクスと笑う



もうすぐ卒業してしまう先輩



最後に、こんなふうに二人きりで話が出来るなんて夢にも思わなかった


「先輩、」


私は先輩の方に身体を向けた


「ん?」


「卒業、おめでとうございます」


私はもう一度深くお辞儀をした