雨は近くの杉林がかすむほど強く降りそそぎ、駄菓子屋のトタン屋根を激しく叩いた


そんな中、先輩がふいに声をかけた



「君、一年生だよね?」


「え?」


私は先輩の言葉に驚いた


制服を着ていなかったから後輩だということは判らないだろうと思っていたからだ



「いつも、試合見に来てくれたよね」


「・・・はい」


私なんかのこと覚えていてくれた