掌を握りしめて目を閉じると、
ぐるぐると暗い視界がまわる。
気持ちが悪くて、吐き気がした。
ツンとした消毒の匂いがして、
目を開けると、
吉水さんが注射器の準備をしているのが見えた。
「なに…してるんですか?」
土の上で握りしめた手で、
這うように近づくと、
「ん?抗生剤だよ。こういう傷の時は破傷風とかで命を落とす事もあるからね」
命…
って…
「…夕…綺さん、は?」
「実織ちゃん、君の傷をちゃんと見せて」
私の震える声を遮るように言うと、
吉水さんは視線を傾け、
私の肩のあたりと首を見た。
あたりは血だらけで、
血の匂いに吐き気がしたけど、
吉水さんは淡々としていて、
冷静だった。
ぐるぐると暗い視界がまわる。
気持ちが悪くて、吐き気がした。
ツンとした消毒の匂いがして、
目を開けると、
吉水さんが注射器の準備をしているのが見えた。
「なに…してるんですか?」
土の上で握りしめた手で、
這うように近づくと、
「ん?抗生剤だよ。こういう傷の時は破傷風とかで命を落とす事もあるからね」
命…
って…
「…夕…綺さん、は?」
「実織ちゃん、君の傷をちゃんと見せて」
私の震える声を遮るように言うと、
吉水さんは視線を傾け、
私の肩のあたりと首を見た。
あたりは血だらけで、
血の匂いに吐き気がしたけど、
吉水さんは淡々としていて、
冷静だった。



