実織様の立ち止まったその前には、 暁弘様の姿。 会場の視線は、 全てその二人に向けられていた。 「なんだ、なんのまねだ?」 目の前に立ち止まった実織様の姿に動じる事なく、 変わらない冷ややかな言葉と視線を送る。 「嫌がらせか?紘夜の」 この状況でも、 動じる事なくそう言い放つ暁弘様は、 真影家の現当主として、 さすが、としか言えない。 この大きな家を支える人なのだと、 見せつけられる。 でも、