「きゃぁぁ」 「な、なんだ!?」 突然、 会場が悲鳴に似た声と、 慌てるような驚きの声でザワついた。 私は暁弘様に気をとられ、 気付くのが遅れた。 気付かなかった。 待ち望んだ一人が、来た事に。 ざわめく会場の中、 桜色のドレスを真っ赤に染めた、 実織様が そこにいた。