冷たい雨に咲く紅い花【後篇ーside実織ー】

ジュン兄の肩越しに、
少しだけ紅い髪が見えた。



ピクリとも動かない、その姿。

微かに吹き抜けた風に、
紅い髪だけがわずかに揺れた。




助けたいと、思った。


死なないでと、思った。



嫌な思いも、
怖い思いもしたけど、


それでも


それでも……





死なないでと、思った。