ずっと、 白く濁った視界の中で、 雫と紅い血が滲む様をぼんやり見て、 そして泣き叫んで、 何も出来ずにいた私。 その私を、 吉水さんは手当てしてくれて、 ジュン兄は心配して来てくれた。 「ごめん、なさい…ごめんなさい…」 また溢れる涙。 「ごめんなさい、ごめんなさい」 迷惑ばかりかけて、 心配ばかりかけて、 それなのに思うのは、 紘夜のことばかり。 頭を巡るのは、 紘夜が去る背中。 それだけなの。 「ごめんなさい……」 ごめん、なさい…